スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ずずっずるっずるっ 

ずずーっ!

「あー、やっぱりうめぇな。」
オレはそう言って小鉢をテーブルに置いた。
「おっと、すんませーん!蕎麦湯おねがいしまーっす!」
そうそう、食べ終わったら蕎麦湯で締めなきゃな。
お姐さん、よろしく!と付け加えると「おだてても何もでないわよ~」っと笑いながら奥へ引っ込んでいった。
オレはひらひらと奥へ消えていくここの看板女将に手を振る。

と、そこでようやく気づいたのだ。
同行していた奴の、冷たい視線に。
「・・・なんだよ。」
「・・・・・・・・・・」
無言だ。しかし、目は、態度はものすごく何か訴えている。
「あー!伸びる!伸びちまう!!!さっさと食えよバカ!!!」
ここのはうまいんだぞ!伸びてなければ!!!
せっかくここはオレがなけなしの金でおごってやろうというのに。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
また、無言。オイ、どういう教育してんだあいつは。
目の前の金髪美人をオレに押し付けて、その金髪美人のこれまたかわいらしい笑顔を浮かべた子を引き連れて消えた友人N。
・・・・やっぱりあそこでがんばってあの子を奪っておけばよかった。
絶対にこんな扱いにくくはなかっただろう。
なんたって温和そうな顔つきだった。
目の前の人物よりよほど。
でも、先ほどまではなかなかどうして、それなりにかわいらしくはあったのだ。目の前の彼は。
金髪美人っていってるが彼はれっきとした男だ。
少々、背丈がかわいそうだがそれはアレだ。これから伸びるのだ。
自分もそうだった。
きっと伸びる。

そんなことを思っていたら思わず手を頭にのせたくなり頭をなでなでしてやった。
「なんだよ、おい!」
がしがしと撫で繰り回しているさっきのお姐さんが赤い格子にちょぼ口がついているものを持ってきた。それはそれは温かそうな湯気を昇らせている。
「おお!待ってました、蕎麦湯!」
オレはぱっと子どもの頭から手を離すともみ手をした。
「あんまり、外人さんをいじめちゃだめよぉ」
苦笑いされてしまった。
「いや、いじめてたんじゃないよ。こいつがここの絶品のそばをまだ食べたなくてだな、伸びちまうって説教を、、、してて、、、アレ、なんで説教をしようとしてたのにオレ頭なでてたんだ?」
オレはあごに手を当てて考える。
「ほほほ。坊やは、箸は使えるの?」
あいつは急に声を掛けられてびっくりしたみたいだ。
うん、面白い。
「もしかして、音を立てて食べてたからびっくりしちゃった?」
初めての外人さんはみんなびっくりするのよねぇ。
「ハイ?」
オレは女将さんの言葉に首をかしげた。
「アラ、えっちゃん知らないの?外国ではね、音を立てて食べるのはマナー違反なのよ。今まで何人もの外人さん連れてきてたからあなたなら知ってると思ってたのに。」
女将さんが意外そうな顔でオレの顔を覗き込んできた。
「え、いやーオレが連れてくるみんな日本のこと本当によく知ってる日本オタクみたいな奴らばっかしだし。ってそうなのか?」
オレは今日の同伴の彼に尋ねた。
女将さんとオレの顔を交互に見比べてそいつは首を縦に一回だけこくんと降った。
「あらあら、ちゃんと言わなきゃだめよぉ。えっちゃん。お蕎麦はね、音を立てて食べるのが粋なの。音を立てて食べていいのよ」
ニコニコと説明をしだす女将さん。
「なぁー女将さん。説明も大事だけどオレの蕎麦湯も大事!」
そういって小鉢を女将さんに突き出す。
「あらぁ!何、坊やばっかりかまってる膨れちゃったの?私もまだまだ隅に置けないわぁ」
女将さんはそんな戯言を言いつつも、まだまだ湯気が昇っている蕎麦湯をくいっとオレの小鉢に注ぎ込んだ。
「サンキュー!」
ううん!この香り、やはりいい!!!
オレが香りを楽しんでると子どもは興味津々といった顔でオレと小鉢を見つめてきた。
「なんだよ、エドお前もさっさと食べて蕎麦湯を貰いな。」
オレはつれなくずずーっと蕎麦湯を口に含んだ。
口いっぱいに広がる蕎麦の香り。たまらん。
「エドくんって言うの?いやー、外国人さんらしいかっこいい名前ね!」


続くらしい
というかタイムアップ。
眠い、、、、、

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://yumemidoh.blog64.fc2.com/tb.php/168-7a5d8a96

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。